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仕事のことや日々の出来事をいろいろ語ってまいります。なお、掲載記事は、著作権法の保護を受けており、無断転用、複製を禁じます。


by kawatarow
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成田空港第3ターミナル

成田空港第3ターミナルに来た。LCCのひとつであるジェットスターに乗るためである。成田空港には海外出張や旅行で利用したことはあるが、国内旅行は初めてだ。
第3ターミナルは、鉄道駅のある第2ターミナルから700メートルくらい離れていて、結構遠い。連絡バスもあるが、今回は荷物も無いのでせっせと歩く。
着いたらまずお土産売場やフードコートがある。そこで、国内線と国際線にルートが分かれ、国内線はすぐ手荷物検査となる。そこからジェットスターの搭乗口まではまた400メートルくらいせっせと歩く。
待合所のイスはゆったりしたソファーで、混んでいないし、なかなかいい。あとは搭乗を待つのみだ。
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私の旅行記はどうでもいいのだが、要はLCCの価格の安さは、個人的に飛行機利用の多い者には、とても魅力的だということである。スカイマークもそれに近い感じだ。
それに比べてJALやANAはかなり早くに変更のできないチケットを購入しない限り、かなり高額の料金となってしまう。サラリーマンが1カ月も前に予定を確定してチケットを購入すること自体が難しい。
JALもANAももともと発着枠など有利な上にブランド力や様々なサービスで頑張っており、一気にLCCに流れることは無いだろうけれども。

それにつけても思うのは、日本の交通機関の料金は、もう少し手軽にならないものかということである。より手軽に多くの人が旅に出かけ、地域の活力にもつながると思うのだが


# by kawatarow | 2019-05-02 11:31 | 思うこと

令和の夜明け

平成から令和へと元号が変わった。年が変わるだけではなく、今上天皇が退位され、新たな天皇が即位されるという意味で、日本にとっては大きな意味を持つ瞬間である。自分はこの時代の節目を、昨夜からテレビにて見守っているが、多くの国民が皇居付近に集まり、ひと目新天皇皇后両陛下を直に見ようと集まっていて、あるいは手を振り、あるいはスマホで写真を撮りといった風である。こうしてみると、天皇皇后両陛下と国民との距離感もずいぶん近くなったのかな、と思う。総じていいことではないか。
新天皇陛下が即位されて最初の国民へのお言葉がテレビ中継されていたのを見た。それまでの皇太子殿下だったころと比べて、威厳があるというか、オーラがあるというか、雰囲気が少し違うような気がした。やはり人は科せられた使命が重くなると、それに見合った重みをもつものかも知れない。
その後、天皇皇后両陛下が車で移動しながら沿道の人々に手を振っている様子が映し出されていたが、いつものにこやかな両陛下のご様子であったので、ちょっとほっとしたものである。

# by kawatarow | 2019-05-01 14:57 | 思うこと

日本極地研究振興会


「一般財団法人 日本極地研究振興会」をご存知の方はいらっしゃるだろうか?
年会費1万円で、入会時に南極、北極のマップなどがもらえる他、毎年南極カレンダーや年間数回下記の総合誌「極地」が届けられる。一般向けのわかりやすい講演会に参加することもできる。
 南極、北極といえば、オーロラや氷山、北極熊、ペンギン、昭和基地などなど、少しわくわくするイメージもあるが、南極・北極研究というと、かなりマニアックな内容に感じられると思う。しかし、極地というところは、地球の成り立ちや地球上の様々な現象、地球環境の状況など、地球の様々な秘密を解明するため科学のフロンティアといえる場所である。
 振興会から発信される様々な情報は、難しくてついていけないところもあるが、地球を知る科学の最先端に触れていると思えば、わくわくしてしまうのである。
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# by kawatarow | 2019-04-30 14:56 | 思うこと

上野千鶴子さんの祝辞

 4月はじめの出来事だが、東京大学の入学式でフェミニズムの論客、上野千鶴子さんが行った祝辞が話題となっていた。
 その全文を以下に示す。
 前半では現在の東京大学においてすら(だからこそ?)ある日本社会の女性差別の現状について述べているが、彼女の本当に言いたいことは、後半で述べているように、東京大学の卒業生は、明らかに勝ち組の側にいるのだから、だからこそ恵まれない状況にある弱者を助けていこうとする気持ちを待ち、そのための新たな知恵を創造していってほしい。そのために逆境にあっても生き抜ける精神的に強い人間となってほしい。それが、本当の学問の意味であり、恵まれた状況にある者たちの使命なのだよ、ということである。
  さらに言えば、勝ち組、負け組という格差が横行しエリート層(おそらくは最高権力者も含む)自体がそれを是認し推し進めていることへの厳しい批判なのではないかとも思う。
  私たちも肝に銘じなければならないことであろう。

<以下全文>

  ご入学おめでとうございます。あなたたちは激烈な競争を勝ち抜いてこの場に来ることができました。

その選抜試験が公正なものであることをあなたたちは疑っておられないと思います。もし不公正であれば、怒りが湧くでしょう。が、しかし、昨年、東京医科大不正入試問題が発覚し、女子学生と浪人生に差別があることが判明しました。文科省が全国81の医科大・医学部の全数調査を実施したところ、女子学生の入りにくさ、すなわち女子学生の合格率に対する男子学生の合格率は平均1.2倍と出ました。問題の東医大は1.29、最高が順天堂大の1.67、上位には昭和大、日本大、慶応大などの私学が並んでいます。1.0よりも低い、すなわち女子学生の方が入りやすい大学には鳥取大、島根大、徳島大、弘前大などの地方国立大医学部が並んでいます。ちなみに東京大学理科3類は1.03、平均よりは低いですが1.0よりは高い、この数字をどう読み解けばよいでしょうか。統計は大事です、それをもとに考察が成り立つのですから。

女子学生が男子学生より合格しにくいのは、男子受験生の成績の方がよいからでしょうか?全国医学部調査結果を公表した文科省の担当者が、こんなコメントを述べています。「男子優位の学部、学科は他に見当たらず、理工系も文系も女子が優位な場合が多い」。ということは、医学部を除く他学部では、女子の入りにくさは1以下であること、医学部が1を越えていることには、なんらかの説明が要ることを意味します。

事実、各種のデータが、女子受験生の偏差値の方が男子受験生より高いことを証明しています。まず第1に女子学生は浪人を避けるために余裕を持って受験先を決める傾向があります。第2に東京大学入学者の女性比率は長期にわたって「2割の壁」を越えません。今年度に至っては18.1%と前年度を下回りました。統計的には偏差値の正規分布に男女差はありませんから、男子学生以上に優秀な女子学生が東大を受験していることになります。第3に、4年制大学進学率そのものに性別によるギャップがあります。2016年度の学校基本調査によれば4年制大学進学率は男子55.6%、女子48.2%と7ポイントもの差があります。この差は成績の差ではありません。「息子は大学まで、娘は短大まで」でよいと考える親の性差別の結果です。

最近ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさんが日本を訪れて「女子教育」の必要性を訴えました。それはパキスタンにとっては重要だが、日本には無関係でしょうか。「どうせ女の子だし」「しょせん女の子だから」と水をかけ、足を引っ張ることを、aspirationのcooling downすなわち意欲の冷却効果と言います。マララさんのお父さんは、「どうやって娘を育てたか」と訊かれて、「娘の翼を折らないようにしてきた」と答えました。そのとおり、多くの娘たちは、子どもなら誰でも持っている翼を折られてきたのです。

そうやって東大に頑張って進学した男女学生を待っているのは、どんな環境でしょうか。他大学との合コン(合同コンパ)で東大の男子学生はもてます。東大の女子学生からはこんな話を聞きました。「キミ、どこの大学?」と訊かれたら、「東京、の、大学...」と答えるのだそうです。なぜかといえば「東大」といえば、退かれるから、だそうです。なぜ男子学生は東大生であることに誇りが持てるのに、女子学生は答えに躊躇するのでしょうか。なぜなら、男性の価値と成績のよさは一致しているのに、女性の価値と成績のよさとのあいだには、ねじれがあるからです。女子は子どものときから「かわいい」ことを期待されます。ところで「かわいい」とはどんな価値でしょうか?愛される、選ばれる、守ってもらえる価値には、相手を絶対におびやかさないという保証が含まれています。だから女子は、自分が成績がいいことや、東大生であることを隠そうとするのです。

東大工学部と大学院の男子学生5人が、私大の女子学生を集団で性的に凌辱した事件がありました。加害者の男子学生は3人が退学、2人が停学処分を受けました。この事件をモデルにして姫野カオルコさんという作家が『彼女は頭が悪いから』という小説を書き、昨年それをテーマに学内でシンポジウムが開かれました。「彼女は頭が悪いから」というのは、取り調べの過程で、実際に加害者の男子学生が口にしたコトバだそうです。この作品を読めば、東大の男子学生が社会からどんな目で見られているかがわかります。

東大には今でも東大女子が実質的に入れず、他大学の女子のみに参加を認める男子サークルがあると聞きました。わたしが学生だった半世紀前にも同じようなサークルがありました。それが半世紀後の今日も続いているとは驚きです。この3月に東京大学男女共同参画担当理事・副学長名で、女子学生排除は「東大憲章」が唱える平等の理念に反すると警告を発しました。

これまであなたたちが過ごしてきた学校は、タテマエ平等の社会でした。偏差値競争に男女別はありません。ですが、大学に入る時点ですでに隠れた性差別が始まっています。社会に出れば、もっとあからさまな性差別が横行しています。東京大学もまた、残念ながらその例のひとつです。

学部においておよそ20%の女子学生比率は、大学院になると修士課程で25%、博士課程で30.7%になります。その先、研究職となると、助教の女性比率は18.2、准教授で11.6、教授職で7.8%と低下します。これは国会議員の女性比率より低い数字です。女性学部長・研究科長は15人のうち1人、歴代総長には女性はいません。

こういうことを研究する学問が40年前に生まれました。女性学という学問です。のちにジェンダー研究と呼ばれるようになりました。私が学生だったころ、女性学という学問はこの世にありませんでした。なかったから、作りました。女性学は大学の外で生まれて、大学の中に参入しました。4半世紀前、私が東京大学に赴任したとき、私は文学部で3人目の女性教員でした。そして女性学を教壇で教える立場に立ちました。女性学を始めてみたら、世の中は解かれていない謎だらけでした。どうして男は仕事で女は家事、って決まっているの?主婦ってなあに、何する人?ナプキンやタンポンがなかった時代には、月経用品は何を使っていたの?日本の歴史に同性愛者はいたの?...誰も調べたことがなかったから、先行研究というものがありません。ですから何をやってもその分野のパイオニア、第1人者になれたのです。今日東京大学では、主婦の研究でも、少女マンガの研究でもセクシュアリティの研究でも学位がとれますが、それは私たちが新しい分野に取り組んで、闘ってきたからです。そして私を突き動かしてきたのは、あくことなき好奇心と、社会の不公正に対する怒りでした。

学問にもベンチャーがあります。衰退していく学問に対して、あたらしく勃興していく学問があります。女性学はベンチャーでした。女性学にかぎらず、環境学、情報学、障害学などさまざまな新しい分野が生まれました。時代の変化がそれを求めたからです。

言っておきますが、東京大学は変化と多様性に拓かれた大学です。わたしのような者を採用し、この場に立たせたことがその証です。東大には、在日韓国人教授、姜尚中さんも、高卒の教授、安藤忠雄さんもいました。また盲ろう二重の障害者である教授、福島智さんもいらっしゃいます。

あなたたちは選抜されてここに来ました。東大生ひとりあたりにかかる国費負担は年間500万円と言われています。これから4年間すばらしい教育学習環境があなたたちを待っています。そのすばらしさは、ここで教えた経験のある私が請け合います。

あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。

あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。

あなた方を待ち受けているのは、これまでのセオリーが当てはまらない、予測不可能な未知の世界です。これまであなた方は正解のある知を求めてきました。これからあなた方を待っているのは、正解のない問いに満ちた世界です。学内に多様性がなぜ必要かと言えば、新しい価値とはシステムとシステムのあいだ、異文化が摩擦するところに生まれるからです。学内にとどまる必要はありません。東大には海外留学や国際交流、国内の地域課題の解決に関わる活動をサポートする仕組みもあります。未知を求めて、よその世界にも飛び出してください。異文化を怖れる必要はありません。人間が生きているところでなら、どこでも生きていけます。あなた方には、東大ブランドがまったく通用しない世界でも、どんな環境でも、どんな世界でも、たとえ難民になってでも、生きていける知を身につけてもらいたい。大学で学ぶ価値とは、すでにある知を身につけることではなく、これまで誰も見たことのない知を生み出すための知を身に付けることだと、わたしは確信しています。知を生み出す知を、メタ知識といいます。そのメタ知識を学生に身につけてもらうことこそが、大学の使命です。ようこそ、東京大学へ。




# by kawatarow | 2019-04-30 11:52 | 思うこと

断層

震災に絶たれし鉄路凍て返る

断層のズレはそのまま畑打つ

露天湯の湯気やわらかく春兆す

幼な子の確かな歩み草萌える

サイフォンの音に重なる春の雨  (海鳥58号所収)



# by kawatarow | 2019-04-27 15:34 | 俳句

寒濤

窯元の手水に紅葉重なれり

初冬や厩舎に藁の香り満つ

島を去る船足速き今朝の冬

寒濤や噴煙低く流れけり

階段に十一月の響きあり  (海鳥57号所収)


# by kawatarow | 2019-04-27 15:30 | 俳句

茶工場

梅の実を並べる妻の指若し

山峡に茶工場のあり夏来る

初蝉やバス待つ人の影深し

梅雨寒や隠れの里のマリア像

夏草や殉教の海凪いでおり  (海鳥56号所収)

# by kawatarow | 2019-04-27 15:27 | 俳句

相似形

春深し相似形にて眠る母子

草を食むたてがみ清し風光る

春灯や硬めに米を炊きにけり

木蓮を見つけて弾む会話かな

軽トラの白さが眩し畦青む (海鳥55号所収)

# by kawatarow | 2019-04-27 15:24 | 俳句

三寒四温

児らの声三寒四温を飛び越えり

立春の光を運ぶ鉄路かな

幼な子をまるまる抱いて春の潮

冬日和バスはゆったり曲がりけり (海鳥54号所収)

# by kawatarow | 2019-04-27 15:21 | 俳句
「権限代行」という言葉をご存じだろうか。読んでその通りある人の権限を他の人が代行して何かを行うことである。河川や道路など公共施設については、それぞれ管理者が決まっており、日常的な維持管理から、新たな道路や堤防の建設、災害時の復旧などを実施することとされている。例えば国道であれば、主要な幹線国道については国が管理し、それ以外の地方部における国道や都道府県道は都道府県が、市町村道は市町村が管理しており、災害復旧においてもそれぞれの管理者が道路法、河川法等による権限に基づいて工事を行うこととなっている。
 しかしながら、平成23年の東日本大震災や平成28年の熊本地震といった、激甚な災害からの復旧の場合、都道府県や市町村では迅速な工事の実施が困難である場合がある。
このため、東日本大震災の場合は、平成23年4月に「東日本大震災による被害を受けた公共土木施設の災害復旧事業等に係る工事の国等による代行に関する法律」が成立し、道路法、河川法、港湾法、砂防法等各公共施設の整備・管理にかかる法律の特例として、国または県が、被災した県または市町村からの要請を受けて、その災害復旧工事を代行することができることとなった。
工事に要する費用負担については、もともとの事業の費用負担と同じ割合で国、県、市町村が負担することとなる。
 平成25年6月成立の「大規模災害からの復興に関する法律」においても同様の権限代行制度が位置づけられ、熊本地震において国による村道の災害復旧工事が実施されている。
このほか、道路法においては国が地方公共団体の管理する道路法上の道路について、大規模な補修や改築(改良)工事について権限代行によって工事を行うことができることとされていた。
 河川法においては、これまでこうした規定はなかったが、平成27年の関東・東北豪雨等を受けて、河川においても迅速な災害復旧など国による権限代行の必要性が高まったことから、平成29年6月に改正河川法が施行され、大規模な災害復旧やダムの再開発等の高度な技術が求められる工事について、国による権限代行の制度が創設された。
平成29年7月の九州北部豪雨が発生したのは、まさにその直後のタイミングである。
 特に甚大な被害を受けた赤谷川は福岡県管理の一級河川であるが、桂川、黒川など他にも多くの県管理河川が被災した福岡県にとって、全てを自力で復旧することは困難であった。特に赤谷川はもっとも規模が大きな流域であり、死者・家屋被害が集中するなど被害も甚大であったことから、発災から10日後の7月16日に、福岡県知事から九州地方整備局長へ要請があり、7月18日より河川法に基づく権限代行第一号の工事として着手することとなった。
 当面は1年に1回程度発生する洪水に対応するため、もともとあった河道の断面程度を確保するとともに、ブロック積みの仮設の土砂止め堰堤を築造することを主な内容として、着手したものである。しかしながら、ちょうど出水期でもあり、一度掘削した河道が小規模の出水で埋まってしまうなど当初工事は困難を極めた。さらに、大量の流木が行く手を阻んでいたことや、依然行方不明者の捜索が続いていたことから、思うように工事が行えないという状況もあり、現場の苦労は並大抵ではなかったと思う。

 平成29年12月1日、先に述べた九州北部緊急治水対策プロジェクトが打ち出され、このプロジェクトで位置づけられた赤谷川の本格的な改良復旧についても、国による権限代行で実施することが決定した。まだ応急的な復旧の途上ではあったが、最後まで赤谷川の復旧を国にゆだねられることとなり、国に対する期待の大きさがうかがえる。

一時期は、公共事業についても、地方分権の議論の盛り上がりの中で、国から県へ移管するべしとの議論もあったが、大災害などを考えると、国に対する期待はますます高まっているといえる。無論、人員・予算の面で制約のある中、何でも国にということにはならないが、甚大な災害の場合には国による技術力を最大限に活かして迅速な復旧を行うという仕組みは今後も充実させていく必要がある。
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# by kawatarow | 2019-04-26 21:12 | 災害の話